第6回 聖書(神の語りかけ)に聞く

1. 神さまに聞くことは大切です

  • 神さまが語りかけられるからです(サムエル記3章10節)。
  • 本当に必要なことは一つしかないからです(ルカ福音書10章38~42節)。
  • 神の前にわきまえる者となるためです(ローマの信徒への手紙12章2節)。

サムエル記3章10節
主は来てそこに立たれ、これまでと同じように、サムエルを呼ばれた。「サムエルよ」。サムエルは答えた。「どうぞお話しください。僕は聞いております」。

ルカ10:38~42

一行が歩いて行くうち、イエスはある村にお入りになった。すると、マルタという女が、イエスを家に迎え入れた。彼女にはマリアという姉妹がいた。マリアは主の足もとに座って、その話に聞き入っていた。マルタは、いろいろのもてなしのためせわしく立ち働いていたが、そばに近寄って言った。「主よ、わたしの姉妹はわたしだけにもてなしをさせていますが、何ともお思いになりませんか。手伝ってくれるようにおっしゃってください」。主はお答えになった。「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない」。

ローマ12:2
あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい。

*心を新たにするとは、御言葉によって生きよう、と心を定めることです。そのように歩み続ける中で、聖霊なる神さまは私たちを神のみ心によって歩む信仰者に変えてくださいます。

2.ディボーションをするための注意

  • 聖書研究ではありません。その日の霊的糧を得るためです。ディボーションは、知識を得るために聖書を読むことではなく、生き方を変えるための聖書の読み方です。デボーションをする聖書箇所の意味をすべて理解しなければならないということはありません。
  • 適当な分量をディボーションする。大切なことは「聞いて行うこと」です。

(マタイ7:24)

  • できるだけ毎日行います。でも最初から毎日行うことはできません。とにかく続けることです。デボーションのよさを知ることが大切です。そうすれば、デボーションを喜んで行うようになります。
  • ノートに書く(神と私の交わりの記録。私たちの宝となります)。

3.聖書に聞く方法

聖書に聞く、言い換えると神さまの語りかけを聞くことになります。聖書を何度か口に出して読み、次の視点で、聖書が何と語っているかを読み取ります。文字どおり、聖書に書かれていることを読み取ります。行間を読むとか。深読みをする必要はありません。下記の視点のすべてが書かれているとは限りません。合い言葉があります。『あら、かみのつよいうで』。

(1)「あら」(あらすじ)

聖書にどんなことが書いてあったのか、自分なりに内容をつかみます。

(2)「かみ」(神はいかなる方か)

神さまはいかなる方と聖書に書かれているのか、観察し、読み取ります。

(3)「つ」(罪)

人間の罪が示されていないか、観察し読み取ります。
これが罪です、という形で書かれているとは限りません。多くは人間の振る舞いを見て、それは罪、と読み取ります。

(4)「よ」(よい模範)

これを模範にしなさいと書かれていることは少ないと思います。聖書に登場する人物の振る舞いを見て、これは模範にできるな、と教えられることが多いです。

(4)「い」(戒め・警告)

「~してはいけない」と書かれていれば、それが戒め、警告になります。
あるいは、聖書に登場する人物の振る舞いを見て、こういうことはしてはいけないと教えられます。

(5)「う」(うれしい約束)

神さまの約束を読み取ります。聖書の本文には、約束として書かれているとは限りません。例を示します。

ローマ4:24
わたしたちの主イエスを死者の中から復活させた方を信じれば、わたしたちも義と認められます。

主イエスを復活させた方を信じれば、義と認められるという約束です。

(6)「で」(でもと言わずに従う命令)

「しなさい」と書かれていれば、それが命令になります。