ロマ書 8章11節 キリスト者を生かす聖霊の働き

2024年8月2日

(内容)

  • 神の霊、聖霊は、キリスト者の死ぬべきからだを生かしてくださる。体の欲望のゆえに、人は罪を犯すが、聖霊は、その欲望を制御し、体を本来の働きをさせる。

(黙想)

  • ここで神について二通りの表現がなされている。まず「イエスを死者の中から復活させた方」。次は「キリストを死者の中から復活させた方」。どちらも同じ内容である。パウロがなぜ、このような繰り返しをしているのか、理由は分からない。地上を歩まれたイエスは、キリストつまり神によって油注がれたメシアであることを示しているのか。そのことをここで強調しているとは思わない。
  • この神の霊が、キリスト者の内に宿っているのである。すると何が起きるのか。聖霊は、死ぬはずの体を生かしてくださるという。
  • 10節では、体は罪によって死んでいてもとある。
  • 聖書によれば、罪は一種の力、勢力であり、人間に罪を犯すように働きかける。キリストによって救われる以前の人間は、この罪の力に勝つことができず罪を犯す。人は罪の支配下にあり、罪の奴隷である。
  • しかしキリストは救い主として私たちを救う。人が犯した罪に対する神の怒り、神が下す罰をキリストは十字架でその身に負われ、キリストを信じる者は、神の怒り、神の下す罰を受けなくてすむ者となった。そればかりでなく、神の前に義なる者として歩むことが許され、永遠の命を与えられ救われる者となった。
  • 洗礼を受けた者はキリストに結ばれた。キリスト者はキリストと共に死に、キリストと共に復活し、新しい命、永遠の命に生きる者となった。キリスト者は罪の支配から恵みの支配下へ移された。
  • キリスト者は罪から解放された。真のキリスト者なら、罪を犯してもよいとは言わないだろう。罪を犯すのも仕方がないとも言わないだろう。仕方がないということは、罪の力の前に自分が屈することを意味する。
  • キリスト者は罪を犯したくないと考える。しかし、人間の体は「体の欲望」(6:12)を持つ。本能として与えられている欲望が、罪の働きかけを受けて、度を過ごし罪を犯すことになる。また人間の心も欲望を持つ。これも罪の働きかけを受けて度を過ごす。このような罪の働きかけとキリスト者は戦う。そして勝利する。なぜ勝利できるのか、キリスト者の内に聖霊が住んでおられ、神の御心によって生きようとするキリスト者を助けるからである。
  • キリスト者は体と心から生じる欲望を制御することができる。聖霊により体は生かされる。人間の行動は体の行動として現れる。体が生かされるとは、人間の行動が神の御心に従う行動として現れるということである。
  • 聖霊の助けがなければ、人間の行動は罪の行動として現れる。しかしキリスト者は聖霊の助けを得て、罪に打ち勝つ者となり、罪から清められる者となった。
  • キリスト者は神の霊が自分を通して働くことを信じることが大切である。そして自分自身、神の御心に従うことを願い、そのような行動をするように努力すべきである。この努力に対して聖霊が働き、私たちは御心を行うことができるし、それをできないように働く罪の力に勝利できる。
  • 10節で体は罪によって死んでいると書かれていた。体の欲望が罪の働きかけを受けて、その結果、人は罪を犯す。体がもつ欲望として食欲、性欲がある。これらの欲が行きすぎると、問題を起こす。アダムとエバは、おいしそうな木の実を食べた。ダビデは美しい女性を見て姦淫を犯した。
  • 体は放置すれば、罪の働きかけを受けて、人間に罪を犯させる。体が汚れたものとなり、罪によって死んでいる。つまり健全な働きができなくなったのである。
  • しかし神の霊がキリスト者の内にある時、体の欲望に抑制が働き、体は正常の働きをするようになる。神の霊は死ぬはずの体を生かしてくださるのである。
  • キリスト者は神の霊の働きにより、神の御心に従う歩みができるようになり、聖なる生活の実を結ぶようになる。それゆえキリスト者の終わりの日の救いは確実である。救いが確実な者として、今を、救われた者として生きることができる。

(聖書に聞く)

☆神はいかなる方か
  • <聖霊>聖霊は、私たちのうちに住まわれる方である。
  • <聖霊>聖霊は、私たちのからだを生かす方である。
☆神が私たちに求める生き方
  • <約束>聖霊の働きにより、私たちの体が生かされる。私たちが生かされる。

(神の導き)

☆祈り
  • 天の父なる神さま、あなたの与えてくださる救いの素晴らしさを思います。あなたは私たちを信仰によって義と認めてくださるだけでなく、私たちを義なる者になるようにと導いてくださいます。このことを知らないクリスチャンが多いことを知っています。残念であると同時に、何とかして知らせたいとの思いがあります。
  • まずは、多くの人が聖霊に生かされる恵みを知ることができるように、諸教会の礼拝説教で、この恵みが宣べ伝えられるように祈り続けたいと思います。
☆与えられた導き
  • 聖霊に生かされる恵みが諸教会の礼拝で宣べ伝えられるように祈る
  • 祈りのノートにこの祈りを付け加える。

 

祈り

天の父なる神さま、今日もデボーションをすることができ感謝です。今日は聖霊に生かされる恵みを確認することができました。この恵みが諸教会の礼拝で宣べ伝えられることを願います。
 神さま、どうか諸教会の礼拝で聖霊に生かされる恵みが宣べ伝えられるように導いてください。何よりも説教される方々が、聖霊の恵みに生かされ、それを証しとして語ることができるように導いてください。イエス・キリストの御名により祈ります。

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