ローマ 11章25~36節 ユダヤ人の救い、神の計画

2025年10月20日

(内容)

  • ユダヤ人が頑なになり異邦人が救われ、異邦人全体が救われイスラエルが救われるという順序、神の計画がある。

(黙想)

  • 25~27節。パウロは神の秘められた計画があることを告げる。イスラエルが頑になりイエスを信じなかった。そこで異邦人世界にイエスによる救いが広まった。その後、イスラエルは救われる。パウロはイザヤ書59章20節を引用する。
  • 28~29節。イスラエルはかつて神に選ばれた。神の民とされた。イスラエルは神に愛されており、神の賜物と招きは取り消されない。イエスを信じないで神に見捨てられたように見えるが、そんなことはない。
  • 30~32節。異邦人は、かつては不従順であった。イエスが到来し、イスラエルは不従順になり、異邦人は救われ、神の憐れみを受けた。異邦人が不従順であったのに憐れみを受けたように、イスラエルの民も憐れみを受ける。神はすべての者を不従順に閉じ込めたが、それはすべての者を憐れむためであった。
  • 34~36節。パウロは神の計画を知って神をたたえる。34~35節は、どこからの引用か。
  • パウロは、1~8章までで罪による救いを語った。12章からは、救われた者の生き方について語る。9~11章はイスラエルについて語る。イスラエルは、イエスを拒んだ。彼らの運命はどうなるのかとの問いが生まれる。神はイスラエルを愛し、彼らを見捨てることはない。全世界の民を救うための神の計画があることをパウロは教える。イスラエルの民が不従順に陥って、神に見捨てられた状態に陥った。異邦人クリスチャンも不信仰に落ち入れれば、神に見捨てられる可能性があることを警告している。
  • 現実の世界では、今、イスラエルとハマスの戦争が起こっており、終結に向かうか否か、微妙な状態にある。イスラエルの民は、パレスチナの地を神から与えられた土地と考え、パレスチナ人を追い出そうとしている。イスラエルの首相は、十戒の殺すな、「目には目を」の戒めを全く考えず、パレスチナの人たちの命を奪っている。神の目には、限りなく頑なである。このような状態をどう考えればよいのか戸惑う。
  • まだイスラエルが救われる「時」は来ていないのか。その時がいつ来るのか、現時点ではわからない。神の民は神の選びによる。ユダヤ人のすべてが神の民ではない。いまのイスラエル政府は、神の民として選ばれていないのか。神に選ばれていない者たちが政府を構成しているのではないか。
  • 神を賛美した後、パウロは言う。「すべてのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっている」。神によって保たれとあるが、この世界の現実は、混乱に満ちていると言える。それは、神のコントロールが及ばない混乱ではなく、人間の罪によって惹き起こされた混乱であり、この世界はなお神の御支配の中にある。世界の混乱の中にあって、キリスト者はどう生きるのか、神は問うているのではないか。

(聖書に聞く)

☆神はいかなる方か
  • <御父>神は人間の思いを超えた計画を持っておられる。異邦人、神の民のイスラエルの救いという神の計画をパウロは明らかにする。現実の多くの人はこの計画を知らない。隠されている。
  • <御父>神は不従順な者を憐れみをもって救う方である。不従順な異邦人はイエス・キリストを信じることによって救いに入れられる。これは神の憐れみ、恵みの働きである。イスラエルはイエスを信じなかった。不従順に陥った。しかしやがて、救われるときが来る。彼らも神の憐れみによって救われる。
☆神が私たちに求める生きかた
  • <教え>神の計画があることを覚える。
  • <教え>世界の現実がいかなるものであれ、神の計画は実現する。我々はそれを目にすることができるとは限らないが。

(神の導き)

☆祈り
  • 天の父なる神さま、パウロはあなたの計画を教えてくれました。私たちはそんな計画があるなんて思いもしませんでした。だれも神の定め、神の道を知り尽くせないと書いています。そうなのですね。人間には知り尽くせませんが、信じることはできると思います。終末に向かって進むこの歴史において、神の民イスラエルが救われるときが来ると考えることにします。ユダヤ人のすべてが神の民ではありませんが、残された神の民がおり、彼らが救われると考えます。イエス・キリストを信じるユダヤ人を増えるように祈ります。
  • また神の民イスラエルがこの歴史の中で出現することを、楽しみにします。それは終末の時かもしれませんが、あなたの計画は実現します。その実現を楽しみにします。このことも、終末を信じる根拠のひとつとして受け止めることにします。
☆与えられた導き
  • 異邦人と神の民イスラエルが共に救われ、ひとつとなることを祈り続ける。
  • このことを終末(神の国)を信じる根拠リストに追加します。

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