ヨハネ福音書14章7~14節

2020年2月4日

(内容)

  • イエスはご自分と父なる神との関係を語る。「わたしが父の内におり、父がわたしのうちにおられる」。これを信じなさいと弟子たちに語られる。そして「わたしを見た者は父を見たのだ」とも語られた。

(黙想)

  • ここには独特な表現が用いられている。「わたしが父の内におり、父がわたしの内におられる」。
  • イエスと父なる神が一つであることが語られている(17:22)。また父なる神とイエスの関係も示されている。14章20節では、「かの日には、わたしが父の内におり、あなたがたがわたしの内におり、わたしもあなたがたの内にいることが、あなたがたに分かる」。ここではイエスと弟子たちとが一つであることが示されている。パウロも私たちがキリストの内にいるという表現を何回もしている。
  • 「内にいる」というのは存在の仕方を現している。イエスは父の内におられる。そのイエスは何をしたのか。
  • 「はっきり言っておく。子は、父のなさることを見なければ、自分からは何事もできない。父がなさることはなんでも、子もそのとおりにする」(5:19)。イエスは父のなさることをする。「わたしは自分の意志ではなく、わたしをお遣わしになった方の御心を行おうとするからである」(5:30)。イエスは父の御心を行う。
  • 「わたしをお遣わしになった方は真実であり、わたしはその方から聞いたことを、世に向かって話している」(8:26)。
  • イエスは父なる神から遣わされ、父なる神の心をわが心とし、父から示されたことを行い、父から聞いたことを語る。父なる神とイエスは、心は一つである。イエスが父なる神の御心を自分の心とすることによる一致である。イエスは父なる神と心を一つにし、父なる神の御心に生きようとする。それが「父の内にいる」こと。
  • 父なる神はイエスの内にいるという。父なる神はイエスを世に遣わし、御自分の御心を行わせる。イエスが御心を行ってくれると信頼する。イエスに(自分の)信頼をおく、それが「イエスの内にいる」ということか。「遣わす」、ここにイエスに対する神の愛があると言えるのではないか。神のみ心に従う、そこにイエスの父なる神への愛がある。父と子が愛し合う関係がある。
  • 父なる神、イエスも共に人格的な存在。共に心を持ち、相手の心を大切にしあう関係。ただし立場、役割は異なる。父なる神はイエスを愛し、自分の御心を行わせる。使命を与えられる。イエスは父を愛し、父に従い父の御心を行う。心を一つにする関係をイエスは、「わたしが父の内におり、父がわたしのうちにおられる」と言い表したのではないか。
  • だからイエスを見た者は父を見たのである、とイエスは言われる。神の姿は見えないが、イエスにおいて神を見ることができる。そしてイエスと父なる神の関係を信じなさいとイエスは命じられる。

(聖書に聞く)

☆神はいかなる方
  • <御子>御子は父なる神と心を一つにする方。父の御心を行う。父が語ることを人々に語る。
  • <御父>御子であるイエスになすべきこと、語るべきことを示し、それを行わせる。使命を与える方。御子に信頼を置き、御子と一つになる方。
☆神が私たちに求める生き方
  • <勧め>父なる神とイエスが、心をひとつにしていることを信じる。
  • <模範>イエスは父なる神の御心を自分の心とし、それに従おうとする。

(神の導き)

☆祈り
  • 父なる神、今日の聖書を読み、あなたとイエス様が心をひとつにしていることを教えられました。あなたは自分の心をイエス様に示され、イエス様はそれを受け入れ、あなたの御心に従われました。御心を示す、そこにあなたのイエス様に対する愛があり、あなたの御心に従う、そこにイエス様の愛があることを知りました。
  • 私たちの通常の感覚から言うと、このあなたの愛、イエス様の愛は、理解しにくいものがあります。私たちは自由な存在であり、自分は自由に振る舞うことのできる人間であると考えるからです。「従う」には、なぜ従う必要があるのかという問いを持ちます。従うべき「御心」を示されると余計なお世話だと考えてしまいます。自分は自分のしたいことをして生きる、との思いがあるからです。人格を持つ者同士が向き合う、そこに愛があること、これはにわかには理解しがたいことです。しかし、真理があることを知ります。愛とは何か、それが示されています。私たち罪を犯す者の愛とは違います。
  • あなたが御心を示される、それはあなたの愛なのですね。私たちはいとも簡単に「神の愛」を口にします。私たちは神に愛されている。それは神の愛を知らない者の言葉かもしれません。あなたの愛を思い目ぐらい、心にとどめるために、歌に表現したいと思います。
☆与えられた導き
  • 神の愛を歌にする。

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それは無理 それはできない つぶやくは
心の頑固さ ここに極まる

神の愛 心砕かれ 真に知る
神の戒め 愛のあらわれ

罪悔いて 頭(こうべ)を垂れて 伏し拝む
御心こそは 真理・真実

神の愛 われらを教える 父の愛
素直に信じ われは従う

御心を 示すは神の 愛と知る
喜び勇んで われは従う

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