2018年5月2日
(内容)
- 悪い実を結ぶ良い木はなく、良い実を結ぶ悪い木はない。善い人は良い行いをし、悪い人は悪い行いをする。
(聖書に聞く)
☆神が求める私たちの生き方
- (教え)43節。悪い実を結ぶ良い木はなく、良い実を結ぶ悪い木はない。良い木は良い実を結び、悪い木は悪い実を結ぶ。大切なのは、良い木か悪い木か、ということ。
- (教え)45節。善い人は良いものを入れた心の蔵から良いものをだし、悪い人は悪いものを入れた心の蔵から悪いものをし出す。
- (教え)45節。人の口は、心からあふれ出ることを語る。
(黙想)
- この聖書を読んで、多くの信仰者が良い行いをしようと努力をするのではないだろうか。善い人かどうかは、心の蔵から出てくるもので分かります。ですから良い行いをし、自分が善い人であることを示そうとするのです。そして自分の行動が納得のいくものでないと、さらに良い実を結ばせ、自分が善い人であることを証明しようとします。かくして善い人になろうとする努力は果てしなく続き、疲れます。最後には、私は善い人にはなれない、私は罪深い者だとの思いに至ることもあります。私自身は、善い牧師になろうと努力をしましたが、結局、劣等感を抱く牧師となってしまいました。
- 私たちは良い木です。私たちは善い人とされています。なぜなら、私たちはイエス・キリストを信じ、神を父と呼ぶ神の子とされているからです。私たちは良い木であり、良い実を結ぶようにされています。私たちは、自分が良い木とされていることを信じ、良い木として生きればよいのです。良い木として生きる努力と良い木になるための努力は外面的には似たものであるかもしれません。しかし努力する私たちの気持ち、意識は全く違います。良い木とされていると信じて、良い実を結ぶための努力は喜びです。しかし良い木になるために良い実を結ぼうとする努力は重荷となります。
- 私たちは良い木です。大切なことは、クリスチャンとは何者なのかというクリスチャンのアイデンティティーです。クリスチャンのアイデンティティー知り、私は気持ちが楽になり、自由になりました。そしてクリスチャンのアイデンティティーを語る努力をしてきました。
- 信仰者とは何者でしょうか。神の恵みによって、救いの恵みによって、私たちは神の子とされています。そして神の子として歩み成長し、成熟した神の子となります。私たちには神の子と「されている」面と、神の子に「なる」という面があります。「されている」ことは喜びであり、「なる」努力も喜びです。
- 私は神さまの召され牧師となりました。善い牧師にならなければ、と努力を重ねましたが、努力は不十分との思いで心はいっぱいで、自分を責めたり、劣等感に悩んだり、辛い思いをしてきました。でも神はありのままの私を牧師として召されたこと、つまり私のアイデンティティーは牧師であることを信じ、牧師としての歩みを誠実に続ければよいことを教えられました。
- 今、牧師の働きを退きました。これまでの歩みを振り返り、神さまが私を牧師として成長させてくださったことを感謝する思いが与えられました。昨日、手紙が届きました。私の牧師としての働きの実を見る思いがしました。神さまは、私の働きを用いてくださり、実を結ばせてくださったので、神さまをたたえたいと思いました。
(神の導き)
☆祈り
- 天の父、良い木になろうとする努力、良い牧師になろうとする努力に疲れた私に、あなたは信仰者のアイデンティティーを教えてくださいました。本当に感謝でした。私は良い実を結ぶ信仰者とされている、良い実を結ぶ牧師とされている、喜ばしい福音でした。ありのままの私があなたの恵みによってそうされているのです。それゆえに私は信仰者として牧師として、良い実を結ぶために生きることが喜びとなりました。努力が喜びとなりました。
- 牧師として奉仕しているとき信徒に、「信仰者として100点を取ろうと思わず、5点でも10点でも、点を取れることを喜ぼう」と語ってきました。良い木とされていると信じるなら、たとい5点でも、それは良い実ですよね。信仰者として80点、90点をとらなければダメだ、と頑張っている人が多いように思います。その人たちは、もっともっとと果てしない努力をして疲れているように思います。喜びよりも疲れが顔に出ています。
- 私はあなたによって信仰者として、牧師として成長させていただいたことを感謝します。昨日ある方から手紙をいただきました。それは私のささやかな働きが実りつつあることを知らせるものでした。あなたをたたえます。
- そして信仰者のアイデンティティーをもっと知らせたいと願います。G教会の礼拝説教奉仕において、信仰者のアイデンティティーを伝える説教を行いたいと思いました。感謝して主の御名により祈ります。
☆与えられた導き
- 神に感謝の祈りを捧げる。
- アイデンティティーを説教計画に入れる。