マタイ福音書9章13~26節 人々の切なる願いに答えるイエス

2024年8月28日

(内容)

イエスのもとに娘が死んだ父、長い間出血を病んでいた女性が来た。イエスは彼らの求めに答えられた。イエスは、切なる願いを持つ人の思いを受けとめ、その求めに答えられる方である。

(黙想)

  • ここには切なる思いを持ってイエスに近づく二人の人が登場する。一人は娘をたった今亡くしたばかりの指導者である。マルコ福音書では、会堂長と書かれている。マタイは単に指導者と書く。指導者とあるから、それなりの知性のある人と想定できる。その人が死者が生き返ることを信じ、望んだ。彼はイエスのもとに来て助けを求める。「娘を生き返らせてください」と頼んだ。
  • これは大胆な願いである。しかもイエスならできると信じていた。どこからこのような信仰を得たのかと思うが、イエスなら死んだ娘を生き返らせることができると信じ、イエスに願った。イエスはこの指導者の切なる願いを受けとめた。
  • 何が原因で娘が死んだのか分からないが、親にとっては娘が死ぬなんて、あってはならないことである。この指導者は大きな悲しみに直面した。そしてイエスが近くにいると知り、イエスに娘を生き返らせて欲しいと願った。イエスはこの指導者の悲しみを受けとめ、彼の願いをかなえられた。
  • もう一人イエスのもとに来た人がいる。12年間も出血がとまらないで辛い思いをしている女性である。彼女は、「この方の服に触れさえすれば直してもらえる」と信じ、イエスの服の房に触れた。イエスは彼女に気づき、彼女を見ながら「娘よ、元気になりなさい。あなたの信仰があなたを救った」と言われると、彼女は治った。
  • この二つの出来事を読み、何を読み取ることができるのか。一つはイエスならできる、との期待、信仰を持ってイエスに近づくことができることを教えられる。
  • さらにイエスは、切なる願いを持つ人の思いを受けとめ、その求めに答えられることである。
  • 私たちも自分の切なる願いをもってイエスに近づくことができる。近づくことが大切だ。

(聖書に聞く)

☆神はいかなる方か
  • <御子>ご自分のもとに来る人々の切なる思いを受けとめてくださる方。
  • <御子>人々の願いに応えてくださる方
☆神が私たちに求める生き方
  • <勧め>切なる願いをもってイエスに近づいてよい。

(神の導き)

☆祈り
  • 天の父なる神さま、今日も聖書を思いめぐらすことができ感謝します。今日は主イエスが人々の気持ちを受けとめられたことを読みました。そして主は、私の思いを受けとめてくださることを教えられました。
  • 自分の思いを主イエスに伝えたいと思いました。主に受けとめて欲しい思いがいくつかあります。今日は「平和」についての思いを伝えたいと思います。ウクライナ、ガザ、なかなか戦争が終わりません。これをどう考えたらいいのか。多くの人が平和を祈り求めていますが、事態の変化は見られません。自分の思いを主イエスに伝えたいと思いました。祈ります。
☆与えられた導き
  • 平和についての思いを主イエスに伝える。
祈り

主イエスよ、あなたに祈ります。
 この世界で注目されている戦争が二つあります。ロシアがウクライナに侵攻し、領土を略奪しようとしています。ガザでは、イスラエルがハマスの攻撃に反撃していますが、あまりにもひどい反撃を繰り返しています。パレスチナの人たちを皆殺しにしても構わないという強い攻撃をしています。
力ある者が自分の野心を強引に推し進めようとしているかのようです。一日も早い戦争の終結を願っていますが、いつ戦争が終わるのか見通しは立ちません。
 主よ、あなたはこの事態をどのように見ておられるのでしょうか。人間が共存を目指さず、自分の思いを貫こうと力づくで行動しています。対話による解決の道が探られますが、なかなか対話が実施されません。どちらかが勝つまで戦争が続くのでしょうか。戦争を続ければ続けるほど人命が失われていきます。人命を軽んじる権力者の傲慢も見えてきます。
主よ、私たちは一日も早い戦争終結を願いますが、対話を拒否する人間の身勝手さを見る思いがします。力は自分たちが強いから必ず勝つという傲慢の罪を目の当たりにします。対話による解決を求めよとあなたはおっしゃるのでしょうか。確かにその通りです。しかし国家の指導者たちは、力による解決を求めます。それは要するに相手を打ち負かして勝つ道を選んでいるということです。
主よ、戦争終結の見通しが立たない中、あなたはどんな思いでこの現実を見ておられるのでしょうか。
主よ、戦争終結を導いてください。お願いします。対話をせず、力によって勝とうとする指導者の傲慢をご覧下さい。
日々人命が失われていく現実をご覧下さい。
御心にかなう形での戦争終結を導いてください。
主よ、あなたに祈ります。

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